手書きの伝承の難しさ
工業製品製造の基本的な流れとしては、作りたい商品のイメージを固めた後に設計図を描きます。設計図を描いたら、今度は必要な材料を用いて試作品を作るのです。試作品が出来上がり、その過程で生じる問題点を洗い出したら本格的な製造に入ります。製造において重要なのが作品の根幹となる設計なのですが、2000年以前はすべて職人による手書きで行われていたのです。職人による手書きは、完全オリジナル作品なので他の追随を許さない製品を作れるのがメリットです。しかし手書きは熟練の職人が思い描いた設計なので、それを他人に伝承するのが難しいのが欠点になります。
工業製品の品質を引き上げたCADという技術
CADというのは造形専用の情報端末ソフトのことであり、情報端末にインストールすることによって電子画面上で設計ができます。このCADという技術が出来上がったことによって、飛躍的に製造した製品の品質が向上したのです。これまでの設計図は職人が頭に描いたことを、大きい紙に平面で描くのが主流になります。しかし平面で描かれているのでイメージを共有している人でないと理解が難しいだけでなく、基本的に空想なので問題点や必要な材料の量など作業を始めてわかることが多いです。そこでCADをインストールすることによって、これまで平面の紙で描いていたことがすべて端末上で行えるようになっています。設計をする際にも平面ではなく、完成図を立体的に描くことが出来るので技術を周りに伝えやすいです。さらに問題点や材料の量も、情報端末上で計算が出来るので試用期間がないことにより作業の短縮につながります。
水道CADとは、パソコンなどのコンピューターを利用して水道工事の際に必要な水道の配管図面を作成するツールです。